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ねむろHistory&Nature Blog

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木柱

 市内には凡そ30本の史跡標柱が存在するが、設置より24年が経ち、説明板面の経年劣化が目立つ。
既に、文字が薄れ、どうにもならないものも見られたが、今期、10枚ほどを更新。写真が残っているものは、当時の写真入りに。標柱はやはり、木製が良いようだ。牧草地の一角にあるチャシ跡の標柱はFRPだが、ウシが角を研ぎに来て倒されたものもある。
 地域文化を学ぶ時間などで、こういったものも改めて活用を促進したいところだ。
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# by nemuro-curator | 2011-04-01 23:13 | 資料館

諸校正

 出版物の校正が佳境である。今期は8本もの玉稿をお預かりしている。毎回のことながら「神は細部に宿る」というが、他人の原稿といえども丸投げではいけないワケで、図表の数値や年号の確認などそれなりにバラして見ている。一方、和田屯田関係の展示パネルも、やうやう初校が上がり、校正後返送。
 昨年、雑文を草するにあたり協力頂いた方が三陸沿岸の海っぱたで勤務されているが、person finder等で生存の確認ができた。かなり被害のあった自治体のご出身で伝統芸能の継承と振興にあたられていた。町の復興もそうだが、必ずや地域文化の復興にも中心的な役割を果たされるだろう。

 津波にひどくやられた場所は地盤沈下しているという。過去、巨大津波が襲った根室半島太平洋側の低地は、押し並べて後背湿地である。これらも巨大津波の影響で地盤沈下し、水が集まる地形が形成されたのだろうか。

屯田兵村の守護神和田神社。以外と古い建物
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# by nemuro-curator | 2011-03-23 21:17 | 資料館

海洋鳴動

 昼過ぎに妙にゆったりと、だらだら続く揺れを感じ、即、テレビをつけると巨大地震の報道。津波は10mの予測で、当初は岩手地方で50cmの津波だったので、狼少年だと良いなと思っていたが、みるみる内に巨大津波へと発展。当地も津波注意報から一気に大津波警報に。 近くの花咲港も2.8mの津波を観測し、沿岸は水没。船も揚がっているらしい。しかし、宮城・岩手はこの世のものとは思えない映像である。
 日付が変わる位まで、施設維持で待機。今天も朝早くから出たが、自宅待機になった。夜も招集がかかるかもしれんな。

 つい、10月には資料調査で仙台に行っているし、学生時代には沿岸部自治体の学芸員諸氏に資料調査で随分お世話になっている。安否等が大変気になる。
↓市広報に掲載の雑文。ほとんど地質研究者の受け売りだが・・・。当地も巨大津波襲来の可能性はあるのである。
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# by nemuro-curator | 2011-03-12 12:30 | 自然

幻の・・・

市内にて新種発見の報。紙面はモノクロでしたが、webはカラーですね。
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夏場も気温が上がらないので、北方系の稀少な植物種がたくさんある。千島列島なんか、本気で調べたら固有種のオンパレードだろうな。キヨシソウサカイツツジなど生育環境が非常にシビアで、稀少な植物が多い。亜寒帯に属する当地ならではの植生だろう。
記事にあるように、開発に先立って発見されたものだ。自生地は開発用地から外されたので、原因者の判断には心より御礼申し上げたいところである。
# by nemuro-curator | 2011-03-06 21:21 | 自然

御本3

 御本を拝受した。
川上 淳 「近世後期の奥蝦夷地史と日露関係」
近世後期の奥蝦夷地史と日露関係 北海道出版企画センター

 当地の近世の諸相を通史的かつ詳細に描いた、まさに教科書的な内容。18世紀後半はクナシリメナシの戦いにより、アイヌ民族の自律的社会が崩壊し、東蝦夷地の奥にまで和人支配が及ぶようになる。ラクスマン事件やゴロウニン事件などの対露との外交問題。探検により続々明らかになる千島の様相。1つ1つのダイナミックな出来事の因果が解説され、当地の歴史の流れがよくわかる。
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 貴重な本をありがとうございました。
# by nemuro-curator | 2011-02-27 14:03 | 資料館